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AI要約・情報整理

集めた情報をAIで整理・分類し、再利用できるメモに変える手順

リサーチで集めたメモや資料をAIで分類し、あとで検索・再利用しやすい形に整えるための前提と手順を解説します。

Tsurugiya 編集部 約7分

リサーチを進めていると、ブラウザのタブ、PDF、メモアプリの断片、AIとのチャット履歴があっという間に散らばります。情報は集めた時点では意味を持っていても、数週間後に見返すと「これはどの文脈のメモだったか」が分からなくなることが珍しくありません。AIは大量のメモや抜き書きを一定のルールで分類し、検索しやすい形に整えるのが得意な作業のひとつです。ここでは、集めた情報をAIで整理・分類し、あとから使えるメモに変える具体的な手順を扱います。

要点

集めた情報をAIで整理する際は、先に分類の軸(テーマ・信頼度・使う場面など)を決めてから投げると、あとで検索・再利用しやすいメモになります。AIによる自動分類はカテゴリの粒度がぶれたり、出典の異なる情報を同じ項目に混ぜてしまったりすることがあるため、分類結果を定期的に見直す工程を組み込んでください。

前提 — 整理を始める前に決めておくこと

AIに分類を任せる前に、何のために整理するのかを決めておく必要があります。「あとで報告書に使う」「複数の候補を比較検討する」「将来似たテーマを調べるときの参考にする」では、必要なカテゴリの切り方が変わります。目的が曖昧なまま分類を始めると、AIはもっともらしいカテゴリ名を作りますが、実際の使用場面では使いにくい分類になりがちです。

分類の軸も先に決めておきます。テーマ別、情報源の種類別(公式発表・報道・一次データ・個人の見解)、信頼度別、使用予定の場面別など、軸の候補は複数あります。軸を一つに絞れない場合は、メモ1件に対して複数のタグを付けられる形式(テーマタグ+信頼度タグなど)を採用すると、あとから条件を変えて検索しやすくなります。分類のようなタスクでプロンプトの指示を具体化する重要性は、Microsoftの公式ドキュメントでも触れられています※3

手順 — 集めた情報をAIで分類する流れ

1. メモを一定のフォーマットで書き出す

AIに分類させる前に、集めた情報を「出典・日付・要点・自分のメモ」のような一定のフォーマットにそろえます。フォーマットがばらばらだと、AIがどこまでを1件のメモとして扱うべきか判断を誤り、複数のメモを1つに結合してしまうことがあります。

2. 分類の軸と候補カテゴリを指定する

プロンプトの中で、使いたい分類の軸と、あらかじめ想定しているカテゴリ候補を明示します。カテゴリをAIに自由に作らせると、似た内容が別々の名前で分類されたり、逆に性質の違う情報が同じカテゴリにまとめられたりします。候補を先に示し、「どうしても当てはまらない場合のみ新しいカテゴリを提案してください」と条件を付けると、カテゴリの粒度が安定します。

3. 分類結果を表形式で出力させる

分類結果は、あとで検索・並べ替えしやすいように表形式(メモID・カテゴリ・信頼度・出典・要点)で出力させます。文章の形で分類結果を受け取ると、あとでスプレッドシートやメモアプリに転記する手間が増えます。表形式や決まった項目での出力を明示的に指定する方法は、OpenAIの構造化出力に関するドキュメントでも扱われています※1

4. 新しいメモを追加分類する

リサーチが進み新しいメモが増えたら、既存の分類一覧とあわせてAIに渡し、「既存のカテゴリに追加分類してください。既存カテゴリに当てはまらない場合のみ新しいカテゴリを提案してください」と指示します。この一手間で、リサーチが進むたびにカテゴリが増殖する事態を防げます。

プロンプト例

カテゴリ候補や出力形式をプロンプト内で具体的に指定するというアプローチは、Anthropicのプロンプトエンジニアリングガイドが挙げる「指示を明確にする」という考え方とも重なります※2

以下は今回のリサーチで集めた15件のメモです。
それぞれを次のカテゴリのいずれかに分類してください。

カテゴリ候補:
- 市場動向
- 競合の動き
- 規制・政策
- ユーザーの声

出力形式(表):
| メモID | カテゴリ | 信頼度(高/中/低) | 出典 | 要点(1行) |

どのカテゴリにも当てはまらないメモがあれば、
無理に分類せず「未分類」として理由とともに示してください。

[メモ1]
[メモ2]
...

確認 — 分類結果をどう見直すか

分類結果が返ってきたら、まず「未分類」に入ったメモと、件数が極端に少ないカテゴリを確認します。ここには、分類の軸自体が実態に合っていない、あるいはメモの書き方が曖昧で情報が読み取れていない、といった問題が現れやすいためです。次に、出典の異なる情報が同じカテゴリの同じ行に混ざっていないかを確認します。AIは内容の類似性だけでカテゴリをそろえようとするため、一次情報と伝聞情報が区別されないまま同列に並ぶことがあります。

一方で、分類作業のすべてを人間が細かく検算する必要はありません。分類の目的が「あとで検索しやすくすること」であれば、多少の粒度のばらつきよりも、検索や絞り込みが実際にできるかどうかのほうが重要です。試しに「〇〇というテーマのメモを一覧にして」とAIに聞き返し、意図どおりのメモが返ってくるかで実用性を判断する方法もあります。

つまずきやすい点

  • カテゴリの粒度がそろわない:同じ回のリサーチでも、実行するたびにカテゴリの切り方や名称が微妙に変わる。
  • 出典の異なる情報の混在:一次情報・報道・個人の見解が、内容が似ているというだけで同じカテゴリにまとめられる。
  • メモの結合・分割ミス:フォーマットが不ぞろいだと、複数件のメモが1件として扱われたり、逆に1件が分割されたりする。
  • 「未分類」の放置:未分類として返ってきたメモをそのまま放置し、あとで重要な情報が抜け落ちていたことに気づく。

次の一歩

分類まで終えたメモは、それ単体では断片のままです。リサーチ結果を構造化された成果物(レポート・資料)にまとめるでは、分類したメモを実際の資料の形に組み立てる手順を扱っています。長文資料をそのまま要約してからメモ化したい場合は、長文資料・レポートをAIで要約し要点を整理する実践手順を先に読んでおくと、要約と分類の作業がつながります。

参考文献

  1. OpenAI. "Structured outputs." OpenAI Platform Documentation. 2026年閲覧. https://platform.openai.com/docs/guides/structured-outputs
  2. Anthropic. "Prompt engineering overview." Claude Docs. 2026年閲覧. https://docs.anthropic.com/en/docs/build-with-claude/prompt-engineering/overview
  3. Microsoft. "Prompt engineering techniques." Azure OpenAI Service Documentation. 2026年閲覧. https://learn.microsoft.com/azure/ai-services/openai/concepts/prompt-engineering

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